Sign In
Quantum Cell Expansion System

​​細胞製品の信頼性と培養プロセスの拡張性

フラスコを用いた細胞培養には多くの人手を要し、開放系での手作業を伴いますが、Quantumシステムはこのような作業の簡略化を図る自動細胞培養プラットフォームで、細胞培養プロセスの再現性および拡張性を高め、製造上の要求事項を満たすこと
ができます。

 
以下はQuantumシステムの仕組みを説明したビデオと特徴の一覧です。
 

1.  インキュベーター + 安全キャビネット + クリーンルーム
  =QUANTUMシステム

 

 

Quantumシステムは、フラスコを用いた細胞培養に通常使用されるインキュベーター、安全キャビネット、クリーンルームの全ての機能を備えています。

フラスコ培養にはインキュベーター、安全キャビネット、クリーンルームが必要ですが、Quantumシステムはわずか0.3 m2という非常に小さい設置面積でこれらの機能
を果たします。さらに、細胞培養中の温度やガスを制御することで、機能的にクロー
ズドなシステムを確保し、上記のような設備の必要性を低減できます。


2.  20分間での細胞回収    

 

回収プロセスは、分かりやすいタッチスクリーン操作でおこないます。

Quantumシステムでは中空糸バイオリアクターを採用しており、細胞回収プロセスは20分間で完了します。回収された細胞は、0.5L容量のバッグに収納され、以降のプロセスへ無菌的に受け渡すことができます。

3. T-175フラスコ120枚= バイオリアクター1本

 中空糸バイオリアクタ―のクローズアップ

 

Quantumシステムの3Dバイオリアクターは約11,500本の中空糸からなり、2.1 m2の細胞培養表面積を有しています。これはT-175フラスコ120枚分の表面積に相当します。コンパクトなバイオリアクターによって、小さな空間で大きな表面積が得られます。設備、保存スペース、作業スペースの節約によって、ラボスペースを効率的に利用できます。

 4.  4ステップの簡単操作 

 

既定された一連のタスクで4つのステップは簡単に操作できます。

Quantumシステムは、多くの人手を要する開放系での手作業の細胞培養プロセスをクローズドで再現性の高い4ステップの自動プロセスに転換します。第1ステップでは、バイオリアクターの中空糸全体に栄養成分やガスをプライミングします。
第2ステップでは、細胞がバイオリアクターに充填されます。
第3ステップでは培地交換がおこなわれます。温度制御細胞への栄養供給廃棄物除去が連続的におこなわれます。最後の第4ステップでは、20分間で細胞が回収されます。​

 

 

5. 培養コストの40%削減、労働力の70%低減

 

熟練した作業者は10台程度のQuantumシステムを管理することが可能です。​

作業スペースの効率化およびわかりやすいタッチスクリーンインターフェースによって、熟練した作業者は10台程度のQuantumシステムを同時に管理できます。
作業効率が向上することで、スペースの節約だけでなく、培地の節約、細胞収量の増加、処理時間の短縮、最大70%の労働力低減と最大40%のコスト削減などのベネフィットがもたらされます。

 

 

6. フラスコ培養と同等の細胞性状を維持 

 

Quantumシステムで培養された細胞(×100)

米国国立衛生研究所(NIH)は、Quantumシステムで増殖させた骨髄由来間葉系幹細胞(BMSC)を分析して、分化能が保持されているかどうかを評価し、3つの主要な所見を得ています。第1は細胞収量で、Quantumシステムで細胞を増殖させた場合は、他社培養システムと比べて、細胞収量が増加していました。第2に、Quantumシステムで増殖させたBMSCは、他社培養システムで増殖させたBMSCと比べた場合、同じ表現型を示すことが分かりました。最後に、Quantumシステムと、他社培養システムで増殖したいずれのBMSCも脂肪細胞への分化能を有していました。評価の結果、Quantumシステムでの増殖はBMSCの分化能に影響を及ぼさないという結論を得ています。

 

 

7. 低酸素状態と通常酸素状態

ガスコネクターからダイレクトにガスを供給することで、細胞培養環境の調整が可能です。

ガスコネクターからダイレクトにガスを供給することにより、Quantumシステムへ任意の混合ガスを供給でき、細胞培養環境の調整が行えます。内部評価の結果、低酸素状態および通常酸素状態では、細胞収量、生存率、表現型、形態、分化能に顕著な差がないことが実証されました。